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スポーツクラブ入会促進法

それぞれのフィットネスクラブには月平均50人ほどの館内見学者(見学とは見て学ぶこと)があるのでは。
この人たちの中には冷やかしの方もいらっしゃるので100%の入会率は無理にしても、60%以上は目標にしたい(現在20%~30%のクラブが多い)。
そのために何に気を配り何をすれば良いのかをガイドラインとした。

しかし、この50名についてはアンケート実施者の人数であって、実際にはこの倍以上の見学者はいるかもしれない。
ということは100名以上の当クラブに興味を持って来館される方がいらっしゃいます。
この対象者を入会率60%で対応できれば、毎月60名以上の入会を確保できる。
(年間で720名、この数字があればキャンペーンは必要ない?)

キャンペーンで入会金を安くすればするほど退会しやすいことは承知の通りである。
要するに「入会の仕方」が継続に大きく影響する。
私たちの来館者対応によってキチンと入会を獲得できたならば、退会しにくい会員であり、安さだけで入会したのではない、私たちの対応や人間性(人柄)を理解して頂いての入会なので、今までの悪循環を好循環に変えることのキッカケにしたいし、その事は会員のモラル向上にもつながる。

せっかく私たちのお店(ここであえて店と言う)に興味を持って来店くださった方をみすみす逃すことはなく、暖かく受け入れさえすれば、必ず入会していただけるのです。それはテクニックではなく気持ちであり「心」なのです。
しかしどんな言い方をすれば良いかのガイドラインくらい無いと第一歩が出ないので、ここにそのガイドラインを作成しました。
ですからここに書いてあることは最低ラインと考え、これは出来るようにしましょう。

入館される方は「パンフレット頂けますか?」と言ってきます。その店に興味が有るからなのです。
館内を見ることが出来るかどうかも知らない方と考えてください。「よろしかったら館内の案内をさせて頂きますが」と必ず聞いてください。その時間が忙しい状態であるかもしれないが、仕事というものは重なるものです。
その時の対応が最も大切ですしその時に真価が問われます。
どうか「真実の瞬間」を演出してください。

それではそのポイントをここに列記します。
これはガイドラインなのでポイントを外さないように肉付けしてください。
このガイドラインは某スポーツクラブをサンプルに作成しましたので、このガイドライン自体も御社クラブに当てはめて細部を創り直し、活用する事を進めます。

ポイント

初めての来館者はフロントでは一目で見分けがつく場合が多い、初めての人は始めてと顔に書いてある。(どこかオドオドしている)

「すいません」と言わる前にこちらから笑顔で「今日は」と暖かく迎える雰囲気を演出する。

入会用デスクに座って頂き、アンケートに記入を頂く。
「パンフレットだけもらいにきたんで」「友達に頼まれて来ただけなんで」等と引く人もいるので、ここは速やかに入会用デスクの椅子に座り座って頂くことの受入態勢を先に整え、「どうぞお座り下さい」と迎える。そうすればほとんどの場合座ってアンケートの記入はして頂ける。

それでは館内案内スタートです。案内は博物館的案内にならないように、笑顔を絶やさず、アンケートの内容を話題に入れながら来館者のお名前も案内中に3回は言うようにする。

案内中のポイントはお客様とスタッフの関係を一瞬越え、気持ちを接近させフレンドリーになるために案内中に最低3回は「笑い」を獲る。これは入会率を飛躍的に向上させる。例えば出身地や学校が一緒だったり、部活のスポーツが一緒だったり、共通の知人がいたり、そんな話題が親近感を与えやすく、笑えるエピソードを発見できたりする。笑いとは単純なものであり、ちょっとした小道具(外国土産のエッチなボールペン等)を使っても良い。チーフトレーナーがマッチョな身体でキティーちゃんのボールペンなどアンバランスさに笑いを誘う。

施設は見てもらうものではなく触れてもらい感じてもらうものとの理解が必要、要するに現場の臨場感を伝え、ここで自分がトレーニングやすごしている状況をイメージ化できるかどうかが最も大切なポイントである。

トレーニングジム
トレーニングウェアーでなくてもトレーニングマシンを体験させてあげる。例えばバタフライマシンを軽い負荷で2~3回体験させ呼吸法なども軽くアドバイスし「胸に効くでしょう」と女性であればウエストに効きそうなマシンを体験して頂き、イメージ化に貢献させたい。気軽に声をかけれそうな会員が近くにいれば「入会してから5キロも減量できましたよ」と言って頂けるように仕組むと効果は倍増する。
プール
プール室内にもスリッパで入ってもらい、部屋の室温水温を体験して頂く、25mプールとアクアプールでは水温を違えている事は、ここまで管理している事のアピールとプールのバリエーションが多いことの言葉として「これだけのプールを持っているクラブは他に有りませんし、他では考えられない管理を行っております。例えばオゾン殺菌処理によって極力塩素の量を少なくする事が出来ます。」
「週30本のアクアプログラムやフィットネススイムのクラスも予約なしで時間にくれば自由に参加できます。」「週30本以上プールでのプログラムを持つクラブも他に有りません。」
プールは当クラブの売りです。しっかりアピールして下さい。
露天風呂
(スカイビューバス)
「ほとんどの露天風呂は囲いで景色が見えないのが普通、チャペルを望むスカイビューバスは日本でもココだけです。どうぞこの爽快感を体感してください。」お湯に手を触れて頂きますと暖かさに感動されるでしょう。
スタジオ
ここの売りはボディーソニックです。「この床の下には60台のスピーカーが内蔵さ れており、全身で音とリズムを体感して頂けます。このシステムだけでもベンツ1台分くらいの費用をかけています。すごくリズムに乗りやすくなっています。」
高価である事を具体的になおかつ、金額ではない表現方法でアピール。
お風呂・サウナ
「シャワーだけのスポーツクラブの多い中、裸のゾーンがこれだけ充実させたクラブも類を見ないでしょう。そして落ち着いたロッカールームも自慢できます。」

館内案内後、再びデスクの前に座って頂きアンケートの残りを書いて頂き、フレンドリーなリズムの中で入会まで一気に持っていきましょう。
銀行印その他用意していない人がほとんどなので、アンケート用紙の一番分かるところに「入会」の文字を目の前で記入し、手続きにきて頂く日時を記入する。思ったときが吉日を強調する。
また来れる事を約束する意味でしっかり握手。

この他に「モンスターをぶっつぶせ」等のテクニックがありますが、失敗を恐れず主旨を充分理解し即行動に移す事です。経験が何よりの学習です。

モンスターをぶっ潰せ

このモンスターとは来館者が案内の後で断り文句として、言うであろう言葉です。
この断り文句を予め潰しておき、断り文句が出せないようにしておく事を
「モンスターをぶっ潰せ」と言う作戦です。
このモンスターは次のように考えられます。

  • 地理的問題 
    「通うには場所が遠すぎて続きそうにない。」
  • 金銭的問題 
    「入会金や月会費の値段が高い。」
  • 時間的問題 
    「仕事が忙しくて時間が取れない。」
  • 家族の理解 
    「お父さんが許してくれるかどうか?」
  • 自分の意志の問題 
    「私飽き性なので続くかどうか不安です。」

この他にも有るかもしれませんがほとんどがこの中に入るのではと思います。
ですから案内中にこれらのことを話題の中で潰しておくテクニックのことです。

その方が法人か団体で入会をお考えの場合は、即営業に連絡する。要するに自分で手におえなさそうな場合は出来るものに連絡するが、館内の利用の仕方をイメージ化させることは現場のスタッフの役割なので、営業との上手い連携で契約に結びつけることは、これからのチームワークを高める。

まとめ

初めて来館された方が、感動を持って頂ければ必ず入会はして頂ける。サービスの目指すところは「感動」である。入会させようと思うより、この出会いを大切にすることが何よりのポイントです。そして正に見学というステージを「演出」するエンターテイナーなのです。

株式会社スポーツ・ザ・ディア